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灰色の記憶

日記 12/24-12-31(2021)

12/24(金) その1

慣れることは罪だ。



12/24(金) その2

ああ、つめたい、冷酷な、きびしい、恐ろしい死よ、おまえの祭壇をここに設け、おまえの意のままになるような恐ろしいものでそれを飾れ。ここはおまえの領土なのだから。しかし、愛され、尊敬され、名誉あるものとされた人の頭については、髪の毛一本たりともおまえの恐ろしい目的に利用してはならない。またその顔の造作の一つでも、醜悪に変えることは出来ない。その手が力なく、離せばぐったりとするからではなく、また心臓や脈が止まっているからではない。その手はかつて物惜しみをしたことがなく寛大で、誠実であったからだ。その心は勇敢で暖かく、愛情に満ち、その脈には人間の血が流れていたからである。打て、死よ、突け。そしてその人の善行が傷口から噴き出して、この世の中に不滅の生命を植えつけるのを見よ。

(チャールズ・ディケンズ『クリスマス・カロル』神山妙子 旺文社文庫 1969.12)



12/25(土) その1

パスカル『パンセ 改版』(中公文庫 2018.7)を買った。



12/25(土) その2

理由がないことに耐えること。



12/26(日)

ひとつの行為、あるいは一個の作品、あるいはまたひとつの宇宙が生まれ得るのは、最悪の場合でも、善良さと邪悪との混合からである。

(E.M.シオラン『悪しき造物主』金井裕 法政大学出版局 2017.10)



12/27(月)

寒くて起きた。



12/28(火)

三秋縋『君の話』(ハヤカワ文庫JA 2021.11)を買った。単行本を持っているんだけど、好きだから。



12/29(水)

ジョルジュ・バタイユ『エロティシズム』(訳:澁澤龍彦 二見書房 1973.4)、『魔法使いの弟子』(訳:酒井健 景文館書店 2015.11)を買った。



12/30(木) その1

エドガー・アラン・ポー『赤い死の舞踏会』(訳:吉田健一 中公文庫 2021.4)を買った。



12/30(木) その2

何も愛さずにいるということが人間には許されている。

(ジョルジュ・バタイユ魔法使いの弟子酒井健 景文館書店 2015.11)



12/31(木) その3

信じることと騙すことが同時に出来る人間が、この世界には存在する。



12/31(金)

小川未明『北の少女』を読んでいたら字が読めない女の子が出てきて、ベルンハルト・シュリンク『朗読者』を思い出した。

















今年も死なずに終われました。ありがとうございました。来年も、よろしくお願いします。