7/30(金)
ただ、一切は過ぎていくと、太宰も言っていたから。
7/31(土)
今月は誰にも会いませんでした。
8/1(日)
皆川博子『影を買う店』を借りた。
8/2(月) その1
夕風に撫でられながら読む原民喜が、いやに心に沁みる。
8/2(月) その2
わたしの苦しみの、なくそうとしてなくせない根底である〈わたし〉、このなくそうとしてなくせないもの。それを普遍的なものにすること。
8/3(火) その1
あなたが生きてることを知った時、生きていてよかったと思えた。
8/3(火) その2
あなたに会えてよかった。あなたに会って、それを言えないのだけが心残りです。
8/3(火) その3
会えないのなら、忘れないように努めることしか、できません。あなたは、笑うでしょうか。私は、あなたの笑顔が好きです。
笑ってください。
8/4(水) その1
8/4(水) その2
俺が言いたいのは、お前は今、ここに確かにいるってことだよ。それなら、お前は、もっと色んなことを知るべきだ。お前は知らなかったんだ。色々なことを。どれだけ素晴らしいものがあるのか、どれだけ奇麗なものが、ここにあるのか。お前は知るべきだ。命は使うもんなんだ。
(中村文則『何もかも憂鬱な夜に』)
8/5(木)
ぼくたちをよろこばすものが幻影だとしても、それでいっこうかまわないではないか。
(ゲーテ『若きウェルテルの悩み』)
幸福というものが同時に不幸の源にならなくてはいけなかっただろうか。
(ゲーテ『若きウェルテルの悩み』)
あのころの思い出だけがぼくをよろこばせる。あのいい現わしがたい感情を呼びもどし、再び口にしようというこの努力だけでさえ、ぼくの魂を高めてくれるが、それだけにぼくが現在取り巻かれている境遇の切なさを余計に感じさせもする。
(ゲーテ『若きウェルテルの悩み』)
──ひょっとするとぼくが現在の境遇を変えたがっているというのは、内心の不安な焦燥の現われなのじゃあるまいか、だとしたら、その焦燥感はたとい境遇が変ったってぼくにつきまとってくるだろう。
(ゲーテ『若きウェルテルの悩み』)
それではさようなら。この悲惨を終らせるものは墓場以外にはありそうもない。
(ゲーテ『若きウェルテルの悩み』)