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灰色の記憶

日記 6/4-6/10

6/4(土)悲しみだけが 人の世のさだめだとしたら 死によって限られる日々が 歎きの雲で 覆いつくされるとしたら 人間に授けられた この呼吸はむなしいだろう(ルイス・キャロル「孤独」) 6/5(日)詩を書いている 6/6(月)あなたの想像と私の現実が重なった時、あ…

日記 5/28-6/3

5/28(土)「愛してくれるなら愛してあげる」これは論外である。殊に、親が子に対してそのように思っているなら、本当に救いようがない。愛は物々交換ではないのだ。愛は、仮言命法であってはならない。愛されているかどうかの一つの指標として、「自分がまだ…

日記 5/21-5/27

5/21(土)・ディディエ・フランク『他者のための一者 レヴィナスと意義』(米虫正巳、服部敬弘訳 法政大学出版局 2015.10)・神崎繁『内乱の政治哲学』(講談社 2017.10)・金原ひとみ『パリの砂漠、東京の蜃気楼』(ホーム社 2020.4)を借りた。 5/22(日)アガンベ…

日記 5/14-5/20

5/14(土)なにかを善だと認めたのなら、これを捕えようと欲すべきだ。そうせずにいるのはたんなる怯懦である。(シモーヌ・ヴェイユ『根をもつこと(下)』冨原眞弓訳 岩波文庫 p68) まがいの無限性を追い求めずにいられない刑罰。これは、地獄そのものである。(…

日記 5/7-5-13

5/7(土)置き換えができないものは真理ではない。同様に、視座によって外観を変えないものは実体をそなえた物質ではなく、実体を装っただまし絵にすぎない。(シモーヌ・ヴェイユ『根をもつこと(上)』冨原眞弓訳 岩波文庫 p98) 愛なき偶像崇拝、これ以上におぞ…

日記 4/30-5/6

4/30(土)『梶井基次郎全集』(ちくま文庫 1986.8)を買った。 4/30(土)僕は僕が苦しんでゐるのを人に見られることを恐れる。それなのに、自分の傷を自分の指で觸って見ずにゐられない負傷者の本能から、僕は僕を苦しませてゐるものをはつきりと知りたい欲望を…

日記 4/23-4/29

4/23(土)懐疑は独白と化した自己自身であり、「自分」も他者であるほかはないから、自己自身との対話である。(ハンナ・アーレント『思索日記 新装版Ⅰ 1950-1953』青木隆嘉訳 法政大学出版局 p498) 4/24(日)死にたい 4/25(月)理性によって決められたことは理…

日記 4/16-4/22

4/16(土)心情の倫理は、決して行為を判定することはなく、行為をもたらす意志だけを判定する。(ハンナ・アーレント『思索日記 新装版Ⅰ 1950-1953』青木隆嘉訳 法政大学出版局 p179) (モンテスキュー『法の精神』) 第一篇第三章「戦いの目的は勝利であり、勝…

10万円シミュレーション

10万円あったら10万円分の本を買うと思います 何を買うのか、シミュレーションしてみましょう 【ルール】・全集を除く(全一巻はok) で、とりあえずやってみましょう start ・関根正雄訳『旧約聖書』(教文館) ¥17600 ・『巴里幻想譯詩集』(国書刊行会) ¥825…

日記 4/9-4/15

4/9(土)3年前の今日、詩を書き始めた。 4/9(土)・シモーヌ・ヴェイユ『根をもつこと(上)』(訳:冨原眞弓 岩波文庫 2010.2)・シモーヌ・ヴェイユ『根をもつこと(下)』(訳:冨原真弓 岩波文庫 2010.8)・福永武彦『夜の三部作』(P+D BOOKS 2016.8)・倉橋由美子…

日記 4/2-4/8

4/2(土)(午前)梅崎春生「狂い凧」を読み了えた。「幻化」を準備した作品らしい。それも読んでみようと思う (午後)皮肉なもので、自由に敵対する者にかぎって、誰より自由を必要とする状況に陥ったりするものなのだ。 僕が耐えられなくなっているもの、それは…

日記 3/26-4/1

3/26(土)(午前)雨が降ったり歇んだりしている、外に出たらもう桜が咲いている場所もあった、雨の中の桜も悪くないなと思う (午後)何もしていない、雨が降っているなと思う、エリアーデの小説が読みたいなと思う、ウエルベック『ある島の可能性』が気になって…

日記 3/19-3/25

3/19(土)どうも調子が悪い 3/20(日)古井由吉『木犀の日 古井由吉自選短篇集』(講談社文芸文庫 1998.2)を買った。 周囲の人間を物狂わしい言行で悩ますのを避けるためなら、こうして蒼白くにこやかに生きるのが人間的な分別というものだ。にもかかわらず、こ…

日記 3/12-3/18

3/12(土)元気がない 自分を何かに譬えることがそれに対する冒涜のように思える 3/12(土)「おれにとっては救いか、しからずんば死が必要なのだ・・・・・・」 「おそらく、お前はそのどちらにもぶつかるだろう」(マルキ・ド・サド「ロドリゴあるいは呪縛の塔」) 3/1…

日記 3/5-3/11

3/5(土) 詩を書いた 3/6(日) 教養の低い階層出身者には近代芸術は無縁であるというのが一般の定説であるが、これはどうやら誤りである。まったくその正反対である。たとえなにが描かれているか見当がつかなくとも、そこにあるさまざまの形体の戯れや色彩の調…

日記 2/26-3/4

2/26(土)私は嫌いなもののあいだで選択を強いられる。──夢か、それとも、行動か。夢は私の知性の嫌うものであり、行動は私の感受性の憎悪するものだ。行動か、私は行動のために生まれた人間ではない。それとも、夢か。だが、夢のために生まれた者など誰もい…

日記 2/19-2/25

2/19(土) 皆川博子『ゆめこ縮緬』(角川文庫 2019.9)を買った。皆川博子も絶版がたくさんあるから、復刊してほしい 2/19(土) 主体的な餓死は自殺の範疇に入るのだろうか? 2/19(土) 寛容なのではなく臆病なだけ、という不意に浮かんだ文章が取り付いて離れな…

日記 2/12-2/18

2/12(土) その1不幸になるかもしれないということを愛さなければならない。(シモーヌ・ヴェイユ『シモーヌ・ヴェイユ アンソロジー』今村純子 河出文庫 2018.7) 2/12(土) その2美しいものは、最初から美しかったのだろうか?そして、永遠に美しいのだろうか…

日記 2/5-2/11

2/5(土)夢を再構成できない。 2/6(日)『ボードレール全詩集2 小散文詩パリの憂鬱/人工天国/ラ・ファンファルロ』(訳:阿部良雄 ちくま文庫 1998.5)を借りた。これは絶版なのか?1ならよく見かけるんだが… 夢枕獏『歓喜月の孔雀舞』(新潮文庫 1990.4)を買った…

日記 1/29-2/4

1/29(土) その1心を病むという表現に違和感を覚える。心自体が一つの病のように思える。 1/29(土) その2・ギャビン・ライアル『深夜プラス1(新訳版)』(訳:鈴木恵 ハヤカワ文庫NV 2016.4)・W・B・イエイツ(編)『ケルト妖精物語』(編訳:井村君江 ちくま文庫 …

日記 1/22-1/28

1/22(土) その1ある特定の人物に対して、ある特定の感情しか抱かないというのは、気味が悪いというか、悲劇的に思います。 まず何でもいいから書くこと。正すことは後から出来るから。書くこと。書くこと。書くこと。 1/22(土) その2ジャン・コクトー『ポト…

日記 1/15-1/21

1/15(土)歯が欠けて、食事が億劫になってしまった。 1/16(日)・稲垣足穂『一千一秒物語』(新潮文庫 1969.12)・ロレンツォ・ヴァッラ『快楽について』(訳:近藤恒一 岩波文庫 2014.10)を買った。 ・ステファン・グラビンスキ『動きの悪魔』(訳:芝田文乃 国書…

日記 1/8-1/14

1/8(土)ゾラが読みたいな。 1/9(日)キャサリン・ダン『異形の愛』(訳:柳下毅一郎 河出書房新社 2017.5)を借りた。 デュルケーム『自殺論』(訳:宮島喬 中公文庫 2000.4)を買った。 1/10(月)苦しい 1/11(火)雨。 1/12(水)梶井基次郎が読みたい。 1/13(木)だ…

日記 1/1-1-7(2022)

1/1(土) その1いつもより2時間早く起きて、初日の出を見た。 初詣に。御籤をやったら、平だった。 1/1(土) その2・ヴィクトル・ユーゴー『レ・ミゼラブル(全4冊セット)』(訳:豊島与志雄 岩波文庫 1996.12)・ジャン・ド・ラ・フォンテーヌ『ラ・フォンテーヌ…

日記 12/24-12-31(2021)

12/24(金) その1慣れることは罪だ。 12/24(金) その2ああ、つめたい、冷酷な、きびしい、恐ろしい死よ、おまえの祭壇をここに設け、おまえの意のままになるような恐ろしいものでそれを飾れ。ここはおまえの領土なのだから。しかし、愛され、尊敬され、名誉あ…

日記 12/17-12/23

12/17(金) その1回復した。 12/17(金) その2沈黙は今日では『利用価値なき』唯一の現象である。沈黙は、現代の効用価値の世界にすこしも適合するところがない。沈黙はただ存在しているだけである。それ以外の目的はなにも持っていないように思われる。だから…

日記 12/10-12/16

12/10(金)岩井志麻子『痴情小説』(新潮文庫 2006.6)を買った。 12/11(土)戦争ものが読みたい。 12/12(日) その1マーガレット・アトウッド『昏き目の暗殺者(下)』(訳:鴻巣友季子 ハヤカワepi文庫 2019.9)を買った。鴻巣友季子は正直好きではないんだけど… 12…

日記 12/3-12/9

12/3(金)図書館にいった。遠い方の。 アレイスター・クロウリーが気になっていたから、3冊借りた。 12/4(土)嫌なことがあった。 12/5(日)罪のない 傍観 そんなものはない(シェイマス・ヒーニー『カッサンドラー』) 12/6(月) その1新宿にいった。半年ぶりか。…

日記 11/26-12/2

11/26(金)上野に来た。3月にも来た記憶がある。 予定にはなかったけれど、東京都美術館、に行った、初めて。ゴッホ展をみた。 覚えている範囲で記すと、・『砂地の木の根』 ・『森のはずれ』 ・『ニューネンの牧師館』 ・『黄色い家(通り)』 ・『糸杉に囲ま…

日記 11/19-11-25

11/19(金)嘘と綺麗事の違いを考えたことはありますか。 解り合えないから突き放すのではなく、遠ざけるのではなく、逃げるのではなく、交わることがなくても直視し、接近し、寄り添いたいと思うのです。 心の底から、そう思うのです。 11/20(土)『バラーダ …